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2012/08/17
新gTLD申請処理計画

問題の記述

20126月、ICANN2000件近く新gTLDの申請があったことを発表しました。これらの申請書の処理は、大きく分けて2段階あります:申請書の審査に続く事前委譲と委譲。

一年で1000件の新gTLDを超えないというルートゾーンの規制があることから、これらの申請書処理における順序付けが、審査段階(バッチングと称されます)または事前委譲段階(メータリングと称されます)のどちらかで必要とされています。

バッチングにおいてデジタルアーチェリーを使用する試みは、ICANNコミュニティとの協議の結果プラハで行われたICANN会合で除外されることになりました。先日発表した通り、全ての新gTLDの申請書を単一バッチで審査することが現状の計画です(意見公募の結果によっては変更される可能性があります)。この場合の審査処理は11ヶ月から12ヶ月で完了(短縮される可能性あり)、つまり20136月から7月に審査段階の初期結果が同時に発表されることになります。

初期結果は、委譲段階へ進む申請書を自然に“ろ過”する可能性が高いですが、いずれにせよICANNはメータリングが必要となる可能性を考慮しなければなりません。

メータリングの解決策はICANNコミュニティと共に検討されています。解決策は実施するのに多少時間がかかり、スケジュールは最終的には開発作業と協議過程次第となります。

メータリング方法の例には、下記が含まれます。

1.   審査に入る段階で申請書数を制限する、つまり処理全体を通じて、申請書が均一な流れとなる。無作為の選択やデジタルアーチェリーの方法は除外されましたが、別の方法が見つかる可能性があります。ここで注意しなくてはいけないことは、申請書の審査は既に開始されており、新しい方法は早急に決められなければなりません。

2.   審査段階の初期結果の報告を、同時に行うのではなく規制する。言い換えると、審査を通過したどの申請が先に契約締結の段階に進むことができるかを決定する。どの申請書が先に進められるかを決定する基準は定められなければなりません。

3.   標準契約(Standard Contract)に同意する申請書を先に進める。この方法はいくつかの補正をもたらしますが完全に問題を解決すると考えることはできません。申請者は標準契約に同意することが予想されます。

4.   特定の項目に含まれる申請書(例:国際化ドメインの申請書、または途上国からの申請書)を先に進める。この方法はいくつかの補正をもたらしますが完全に問題を解決すると考えることはできません。

5.   TLDの事前委譲テストを何らかの形で順序付けする。一例としては、事前委譲テストを“予約(Appointments)”、予約数を制限しテストを通過しなかった申請を後に回す。他の解決方法と同様に、処理順序を決める方法は決定されなければならず、ICANNは申請者やコミュニティからの意見を頼りにしています。

6.   TLDの委譲を何らかの形で順序付けする。他の解決方法と同様に仕組みが定まっておらず、ICANNは申請者やコミュニティからの意見を頼りにしています。

 

暫定的な計画表

メータリングの解決策はICANNコミュニティと共に検討されています。解決策は実施するのに多少時間がかかり、スケジュールは最終的には開発作業と協議過程次第となります。

ICANNの目標は申請者へ確実性をもたらすことであり、メータリングの解決策は可能な限り効果的に講じられるべきです。

しかしながら、現段階では新gTLD申請の処理に関する暫定的な予定を提供することが唯一可能なことです。コミュニティがただ一つのメータリング解決方法を支持する場合、理事会は一回の意見公募の後に提案を承認することが可能となる可能性はあります。それ以外の場合には、コミュニティのコンセンサスを図るため、コミュニティとの協議が追加で必要となる可能性があります。

メータリング解決策の構築(暫定)

下記[]内の記載は、スケジュールのID番号を示しています。

[10] 731-820日: 申請者/コミュニティへの意見要請

[11] 821-101日(6週間): コミュニティと解決案を講じる。結果の公表。

○ 申請者と対話型のセッションを行い、追加的情報の収集や質問への回答を行う。

[12] 102-6日: 申請者やコミュニティからの提案、申請者への影響、解決案のリスクと合意の度合いが記述された理事会報告資料(Board Briefing Paper)の作成。

[13] 106日: 理事会報告資料の提出

[14] 1013日: トロントでの理事会ワークショップ議論

[16] 1014-1111日(4週間): ICANNトロント会合中の公開セッションを含む申請者/コミュニティによる情報提供

[17] 1112-26日(2週間): 解決案を更に講じる。

[18] 121-8日: 申請者への影響、解決案のリスクと合意の度合いが記述された理事会報告資料の作成

[19] 1210日: 理事会報告資料の提出

[20] 1218日: 理事会電話会合

[21] 1219-2013118日: 解決策の実施

その他の重要な日程(暫定)

[2] 2012926日: 新gTLD申請書コメント期間終了

[6] 2012827日: 最初のCQs開始

[22] 20121014-19日: ICANNトロント会合(本課題に関する公開セッション)

[23] 201210-11月: 政府諮問委員会による早期警戒が予測される

[24] 201347-12日: ICANN北京会合

[25] 20134月: 一番早く予想される、政府諮問委員会による勧告(北京会合の後)

[27] 20135月: 全審査員による初期審査完了予定

[29]  20136月: 初期審査結果の公表

[34]  20138月: 最初の委譲依頼

暫定予定表についての注意すべき点は、下記の通りです。

  • 現在、審査期間は11ヶ月と予想されています。これは、以前に公表された期間より大いに短縮されています。更なる短縮については模索中であり、万が一予定が変更される場合には報告します。
  • 委譲段階中においては、契約締結および事前委譲テストのスケジュールは申請ガイドブックの記載通りとなります。最初の契約締結と事前委譲テスト期間の短縮は可能性があります。
  • メータリング方法の解決策は2013年5月15日の審査期間終了前に実施されなければなりません。従って、予定に“停滞(Slack<)”が発生しますが、いくつかの解決策は他の解決案より実施に時間がかかる可能性があり時間の経過とともに実施が可能でなくなる可能性があることから、間際まで待たないことが望ましいです。

画像での暫定的予定表は、下記よりご確認ください。

http://newgtlds.icann.org/sites/default/files/main-images/tentative-roadmap-processing-applications-1200x730-17aug12-en.jpg

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