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2012/07/29
ICANNによるgTLDバッチングに関する意見公募
新gTLD申請書の処理に関するコミュニティからの意見公募
プラハでのICANN会合にて、新gTLDプログラム委員会は、デジタルアーチェリーの中止を決定し、ICANNスタッフに対して申請書の初期審査を可能な限り早急に進めるよう指示しました。当該審査は、単一バッチで申請書を処理し、同時に結果を発表することを想定した暫定的なプロジェクト計画に基づいて現在進められています。今回の提案は、プラハ会合でコミュニティから受けた意見とともに、コミュニティのさまざまな部分が審査プロセスにおいての役割を担うという制約に一致しているとICANNは考えています。
今回の意見公募では、年間1,000件を越えない程度の新gTLD追加ということで事前に検討された円滑な委譲についてのルートゾーン規模に一致する評価および委譲プロセスの要件に関する意見を求めています。
a. 申請書の審査結果発表のタイミング
b. 申請書を委任前の段階(契約の締結および委任前テスト)へと進めるタイミング
c. 新gTLDのルートゾーンへ委譲の測定
ICANNは、公平に、かつ以前設定されたルートゾーン規模の目安と一致しICANNの義務であるDNSの安全性および安定性の確保を果たせる形で審査および委譲プロセスを実施するよう、全力で取り組んでいます。
[email protected] まで、ご意見をお寄せください。2012年8月19日(UTC 00:00)※1までに受理されたご意見が有効となります。
※1 2012年8月19日 09:00(日本時間)
背景
初期版の新gTLD申請ガイドブックから、バッチングの概念はありました。バッチングは3つの目標を達成します。
1. 必要な審査員の数および一回のバッチで発生する同時審査の数に上限を設定することによる、より良い審査プロセスの管理
2. 予測可能な日程に従った申請者への審査結果の公表
3. ルートゾーン規模に関する検討と一致する、技術コミュニティが許容する割合でのTLD委譲
ICANNは現状ある申請書数の決定的情報に基づいて今まで審査を進めており、意見公募のプロセスでは、2番目と3番目の目標を達成するための要件についての意見を募集しています。
プラハでのICANN会合に至るまでおよび期間中、審査、コミュニケーション、および申請書の委譲を統制するバッチングスキームの要件に関する申請者およびコミュニティの見解は以下の通り報告されています。
a. バッチングによる解決法は、公平でなければならない。
b. 審査結果は同時に発表されなければならない。
c. 審査を通過した申請は、過度な遅延なく委譲段階へ進むべきである。
d. ルートへの委譲は、円滑な割合かつ年間1,000件を超えてはならない。
e. 政府諮問委員会は、Early Warnings(早期警戒)を2012年10月にトロントで行われるICANN会合の直後に公表する予定。
f. 政府諮問委員会による異論のある申請書に対する政府諮問委員会の勧告に関する問題の検討は、2013年4月に北京で行われるICANN会合前までにまとめられる可能性はない。
ルートゾーン規模に関する検討において、ICANNは年間1,000件を超えるTLDを委譲しないことで合意しています。これは、ルートゾーンの安定性確保の第一の課題は、ルーとゾーン自体の数ではなく、ルートゾーンシステムへの変更の割合を管理すること、つまり委譲は1日に1,000件の割合で行われるべきではないからです。
プラハでは、デジタルアーチェリーとして知られているバッチングと優先順位決定の仕組みが中止され審議続行の項目から外されました。
最近の動向
新gTLD申請の初期審査は、進行中です。
申請書は、効率的に進められるような形で審査員へ配布されています。
ICANNは、試験的な審査を実施し審査スケジュールを早めることを審査員と検討しました。検討の結果、単一バッチで申請書を処理し、審査期間は実質的に早めることが約束されました。
プラハでは、最初に明快な質問を必要とせず初期審査を通過した申請書を最初に公表し、その後明快な質問を要する数が少ないほうから多い順に申請書を公表する、という方法が検討されました。分析の結果、合計の審査時間の80%から90%は明快な質問を構成し質問することから、小さい補正結果となり、この方法は実行不可であることが証明されました。
現状の計画では、単一バッチでの全申請書の初期審査は11~12ヶ月(期間が短縮される可能性あり)、つまり2013年6月から7月に審査結果が公表されることを示しています。
注意: 審査期間中の、申請者への定期的な最新情報の提供が計画されています。書面による報告に加えて、オンラインセミナーや電話会議による最新情報の提供をICANNは検討しています。
申請者へ: 単一バッチによる申請書の公表は、最初の委譲が当初の予定から6ヶ月遅い、2013年の第3四半期の後期となることを意味しています。
政府諮問委員会の“早期警戒は2012年10月に行われるトロントでのICANN会合の直後に公表する”という計画は、早期警戒が現在計画している単一の審査期間中に受理されることを意味しています。
また、政府諮問委員会は、“政府諮問委員会の勧告が意味することについて検討しています。これらの検討は、2013年4月に北京で行われるICANN会合前までにまとめられる可能性はない。”としています。これは、現在計画されている初期審査結果の公表(例: 上記記述を超える追加的な時間短縮を除くスケジュール)のすぐ前です。
論点の記述
申請書は異議申立や競合解決プロセスの異なる進路を進むため、自然な補正が発生しますが、委譲プロセスへ申請書を定量する何らかの方法が依然として必要です。これは、同時に委譲前段階に到達する申請が比較的多いからです。定量の方法についてはまだ決定されておらず発展が必要です。
意見で回答されなければならない質問
提出される意見は、以下の各質問が明確に回答されていなければなりません。
1. 定量や補正は、別々な時に審査結果の発表、申請書の契約締結や委譲前テスト段階への移行を検討すべき?
a. 申請書はどうしたら適切かつ公平な方法で特定の発表時期に割り当てられることができるか?
b. この提案は委譲の割合に十分な補正を与えるか?
c. この提案を選択する理由
2. 定量や補正は後期の申請書処理(契約の締結、委譲前テストまたは委譲段階)を定量することで成し遂げられるべき?
a. 申請書はどうしたら適切かつ公平な方法で契約の締結、委譲前テストまたは委譲段階へ割り当てられることができるか?
b. この提案を選択する理由
3. あなたの申請書の審査順および委譲順の重要度を示す記述を含めてください。
[email protected] まで、ご意見をお寄せください。2012年8月19日(UTC 00:00)※1までに受理されたご意見が有効となります。